風 景

三 重


 智積養水


   訪問日


 2012年 8月


詳 細


 三重県 菰野町から四日市市にかけて流れる用水です。
 名水百選に選ばれています。

 菰野町にある蟹池(湧出池)を水源とし、四日市 後矢合川までの全長1,874m、幅1〜2mの用水路です。
 いつ造られたのかは定かではありませんが、1711年(江戸時代)に三十三間筒(金渓川の下を潜っている樋)を
 伏替えたと文献にあります。この事から1700年代の初めには用水路として機能していたと思われます。
 この時に木製樋を石樋に変えたと言われています。現在はコンクリート製ヒューム管で昭和40年に完成しました。
 
 用水路の下流に位置する智積村は渇水時の旱魃に度々悩まされていたようです。
 渇水時の旱魃や多雨期の洪水などで、水源のある森村を相手に訴訟と和解を繰り返しています。

 農業用水としてはもちろんのこと、上水道が整備されるまで生活用水として人々の生活を支え続けて来ました。
 その為、恵みの水に感謝する意味で「用水」ではなく「養水」の文字を当てたと言われています。

 水質保全活動の一環で智積町内の西勝寺前付近で鯉の放流をしています。
 定期的に用水路を自治会で清掃しているので、全体に渡って綺麗な水が流れています。


行き方


 東名阪自動車道 四日市I.Cから国道477号線を湯ノ山方面に1km程行くと近鉄 湯ノ山線の桜駅があります。
 桜駅を中心に用水路が通っています。

 鯉のいる「西勝寺」へは駅から南へ住宅地内を通ると行けます。お寺前に数台駐車出来そうです。
 「三十三間筒」へは、桜駅ロータリーに入る交差点を過ぎた先で国道の下を用水路がくぐっています。
 金渓川を渡るため盛土になる所から側道に入ると行けます。住宅地内なので駐車出来ません。

 水源の「蟹池」へは、国道で金渓川を渡り盛土の終わりの所で北へ曲がります。
 少し行くと東側(右手)に旧水産試験場があります。その脇を流れています。
 さらに北へ進み三滝川の堤防にぶつかる手前で左に曲がります。(小さな看板があります)
 200m程で「蟹池」に着きます。広くなっているので駐車できます。
 徒歩だと駅から20分程です。






桜駅から南へ。
住宅地内を通っています。




西勝寺。
お寺の前を水路が通っています。












いろいろな色の鯉がいます。
日差しが強かったので陰に隠れていました。




たまに出てきますが、人の気配がするとすぐ道路下へ隠れてしまいます。




三十三間筒の近くです。
奥の堤防は金渓川です。




昔はここを下りて洗濯や洗い物をしていたそうです。
所々に階段が残っています。




三十三間筒の出口です。
三百年以上前から川の下を水が通っています。




金渓川の北側。
こちらは田んぼが広がっています。




旧水産試験場の脇を通っています。
川草は定期的に清掃されます。








水源地の近くでは水路というよりは自然の小川といった感じです。
水がとても綺麗です。








蟹池への入り口です。
コンクリートの道を行った先にあります。
看板が無ければとても池があるようには見えません。。




田畑に囲まれるようにあります。




伏流水がここで湧き出しています。










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